Webライターのポートフォリオの作り方【初心者・実績なしでもOK】

2022年3月5日

Webライターのポートフォリオの作り方

Webライターが仕事の受注率を上げるには、ポートフォリオの作成が必須です。しかし「ポートフォリオの作り方がわからない」「載せられる実績がない」などの理由で、作成を後回しにしている方も多いのではないでしょうか。

今回は、Webライターがポートフォリオを作る手順と、作成時のポイントを徹底解説します。手順通りに作業を進めれば、初心者や実績の少ない方でも、クライアントを納得させられるポートフォリオを作れるはずです。

Webライターに必須のポートフォリオとは?

ポートフォリオとは、自身が執筆した記事を集めた「作品集」のことです。しっかりとまとまったポートフォリオは、仕事の提案をする際の「自己紹介資料」として重宝します。

Webライターを募集しているクライアントは、少しでも良い仕事をしてくれるライターを採用したいと思っています。しかし、参考資料もなく「品質に自信があります」「わかりやすい記事作成を心掛けます」と言ったところで、全く説得力がありませんよね。

そこで、自分の経歴や実績、サンプル記事をまとめたポートフォリオを提出することで、自分の実力を具体的かつわかりやすくアピールするわけです。

「選考通過率をアップさせたい!」「より条件の良い案件を受注したい」というWebライターにとって、ポートフォリオの作成は必須と言えます。

実績がない、少ない方でも、工夫次第で魅力的なポートフォリオを作ることは可能です!

Webライターのポートフォリオが役立つ場面

Webライターの場合、以下のような場面でポートフォリオが役立ちます。

  • クラウドソーシングサイトで提案をするとき
  • 企業のライター募集や社員・アルバイト募集に応募するとき
  • 報酬や仕事内容の交渉をしたいとき

仕事に応募する際、わかりやすくまとまったポートフォリオを提示できれば、ポートフォリオを用意していない他のライターとの差別化ができます。また、報酬に関する交渉をする際にも、ポートフォリオで根拠となる実績を示すことで、話がまとまりやすくなるでしょう。

筆者はWebディレクターとしてライター採用に携わった経験がありますが、きちんとまとまったポートフォリオを提示できるライターさんは意外と少なかった印象です。

4ステップで完了!Webライターのポートフォリオの作り方

さっそく、4つのステップで実際にポートフォリオを作ってみましょう!

1.WordPressでサイトを作る

まずは、WordPress(ワードプレス)でポートフォリオを載せるためのサイトを立ち上げます。WordPressとは、誰でも手軽にインターネットサイトを作れるCMS(コンテンツマネジメントシステム)です。

WordPressは現在多くのWebメディアで使われており、操作をマスターすればWebライターとしての仕事の幅が広がります。また、個人用のブログとして運営すれば、後々アフィリエイト収益につながる可能性も

このサイトも、WordPressを利用して運営しています。Webライターの案件の中には「WordPress入稿必須」のものもあり、操作に慣れておいて損はありません。

難しい場合はWordPress以外のツールでもOK!

WordPressはWebライターがぜひ利用しておきたいツールのひとつですが、レンタルサーバーを借りたりドメインを取得したりと、サイトの立ち上げ時にやや手間がかかるのがデメリットです。

そのため、すぐにWordPressでサイトを作るのが難しい場合、まずは以下のようなツールでポートフォリオを作成するのもひとつの手です。

  • note:アカウント登録のみで簡単に記事を作成できる無料サービス。使い方もシンプルでわかりやすい。
  • ペライチ:立ち上げ時の手間なしで簡単にホームページを作成できる。無料テンプレートも豊富。
  • はてなブログ:SEOに比較的強い無料ブログ。手軽にブログ運営ができる。
  • edireco:ライター専用の無料ポートフォリオ作成サービス。ライター・編集者に嬉しい機能が充実。

迷った場合は、noteやペライチがとくにおすすめです。いくつかのサービスを比較して、相性の良さそうなものを選びましょう。

2.サンプル記事を3~5記事ほど書く

初心者の方でまだ公開できる記事がない場合は、サンプルとして記事を3~5本ほど作成しましょう。記事のテーマは、自分が得意なジャンルまたは今後メインで記事を受注したいジャンルを選ぶのがおすすめです。

まだ得意ジャンルがわからない場合は、興味のある複数のジャンルの記事を用意しておくと、案件に応募する際の参考資料として重宝します。サンプル記事はSEO対策にも気を配り、できるだけ品質の高いものに仕上げましょう。サンプル記事の質が、選考の合否を大きく左右します。

3.必要情報を記載する

サンプル記事ができたら、実際にポートフォリオに情報を書き込みましょう。ポートフォリオのまとめ方は自由ですが、以下の項目は必ず記載しておくのがおすすめです。

  • 自己紹介
  • 経歴
  • 実績
  • 対応可能範囲
  • 目安報酬
  • 連絡先

それぞれの項目の書き方をさらに詳しく見ていきましょう。

 自己紹介

最初に、簡潔に自己紹介をしましょう。自己紹介として書くのは、例えば以下のような内容です。

  • 名前(ペンネーム)
  • 年齢
  • 性別
  • Webライターとしての自分の強み
  • 得意ジャンル

本名や年齢、性別などの個人情報は、書きたくなければ無理に書く必要はありません。Webライターとしての自分の特徴や強み、得意ジャンルを簡潔にまとめましょう。

経歴

これまで経験してきた職業や年数を記載しましょう。履歴書の職歴欄を簡単に要約するようなイメージです。

経歴の書き方の例

20〇〇年~:〇〇系メーカー勤務(〇年)
20〇〇年~:副業でWebライターの仕事を開始

経歴の書き方に決まった正解はありません。職歴がたくさんある場合は、より簡潔に経験のある職種のみを記載してもOK。Webライターの仕事に直接関係がなくても、過去に得た経験やノウハウを記事執筆に活かせることもあるので、Webライター以外の職歴も記載しておきましょう。

また、学歴はWebライターの選考では重視されないことが多いので、書くとしても最終学歴を短く記載する程度に留めましょう。

実績

過去に執筆した記事を、実績としてまとめます。書き方に決まりはありませんが、以下の情報を含めると良いでしょう。

  • 掲載先サイト名
  • サイト概要
  • 運営会社
  • 記事タイトル
  • URL
実績の書き方の例

サイト名:比較〇〇!
サイト概要:おすすめ商品を比較・紹介するサイト
運営会社:〇〇株式会社様
タイトル:〇〇の選び方とおすすめランキング20選!
URL:https://〇〇

注意点として、クライアントに納品した記事を掲載する場合は、記名記事か許可を取った記事だけにしましょう。

無記名記事の場合、クライアント側は記事を外注していることや執筆者の名前を公開したくないケースも多く、勝手に掲載するとトラブルに発展することも。無記名記事をサンプルとして掲載する場合、クライアントの許可を得ている旨を一言添えておくと良いでしょう。

クライアントに納品した記事の中で公開できるものがない場合、まずは自身が執筆した記事のタイトルとURLを載せるだけでもOKです!

 対応可能範囲

対応できる仕事の内容を記載しましょう。Webライターの場合、以下のような業務を求められることが多いです。

  • KW選定
  • 構成作成
  • 記事作成
  • 画像加工
  • WordPress入稿
  • 校正・校閲
  • 取材
  • インタビュー

基本は構成作成や記事執筆ができればOKですが、その他の業務を担当できるスキルがあれば、受注できる仕事の幅が広がり、選考でも有利になる場合があります。

また、取材・インタビューに対応する場合は、対応可能なエリアも忘れずに記載してください。

目安報酬

どのくらいの報酬であれば受注可能なのか、目安金額も記載しておきましょう。クライアント側がポートフォリオを見てあなたに依頼したくても、報酬相場がわからなければ躊躇してしまいがちです。

記載例

執筆のみ:文字単価1.0円~
構成作成+執筆:文字単価1.5円~

注意点として、効率良く稼ぎたいからと単価を高く設定しすぎると、依頼につながりにくくなります。そのため、「この金額以下では絶対に受けられない」という基準を決め、それを上回る範囲でできるだけ幅を持たせて記載しましょう。

これから実績を積んでいきたい初心者ライターの場合、文字単価は1.0円~程度に記載するのがおすすめです。ただし、弁護士や税理士、薬剤師、宅建士など専門的な資格があれば、より高い単価を記載するのも良いでしょう。

連絡先

仕事の依頼を受け付けるための連絡先を記載しましょう。連絡先として使えるのは、例えば以下のようなものです。

  • メールアドレス
  • SNSアカウント
  • 申し込みフォーム

仕事用のメールアドレスやSNSアカウントがあれば、忘れずに記載しておきましょう。また、迷惑メールなどが来るのを防ぐなら、申し込みフォームを設置するのもおすすめです。

注意点として、ポートフォリオに載せる情報はインターネット上で誰でも見られるため、個人用のメールアドレスや電話番号など、流出して困る情報は書かないようにしましょう。

4.アクセス解析をする

WordPressで記事やポートフォリオを作っている場合は、アクセス解析までまとめて行うのがおすすめです。具体的には「Googleサーチコンソール」「Googleアナリティクス」などのツールを用いて、記事の検索順位やユーザー数、ブログのPV数などを分析します。

アクセス解析は、ブログのSEO対策をする上で非常に重要です。自身の執筆した記事が検索上位に表示されたり、ブログがある程度のPV数を獲得できれば、仕事を提案する際に実績として使えます。

GoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスはどちらも無料で使えるので、ブログを立ち上げた後は必ず導入しておきましょう。

Webライターのポートフォリオ作成時の5つのポイント

最後に、Webライターのポートフォリオ作成時に押さえておくべきポイント・注意点を解説します。

自分をアピールする資料であるポートフォリオにミスがあると、それだけで仕事の受注率は下がってしまいます。そのため、ポートフォリオは細部まで気を抜かず、丁寧に作り込みましょう。

誤字脱字・冗長表現・表記ゆれをなくす

ポートフォリオ作成後は、丁寧に内容を推敲して、誤字脱字や冗長表現、表記ゆれが残らないよう注意しましょう。ポートフォリオは、ライター選考の際の重要な参考資料です。

ポートフォリオに誤字脱字やつたない文章が目立つ場合「この人が納品する記事にもミスが多いのだろう」というマイナスイメージを与えてしまいます。

定期的に情報を更新する

作成したポートフォリオは、定期的に情報を更新しましょう。内容が丁寧にまとめられていても、最終更新から時間が経っていると「今は活動していないのかも」「あまり精力的に取り組んでいないのでは?」という印象を与えてしまいます。

実績を数字でアピールする

ある程度実績ができてきたら、実績を数字で表しましょう。

数字に表せる実績の例

・ライター歴
・これまで執筆した記事の総数
・上位表示したKWと順位
・自身が運営するブログのPV(ページビュー)数
・自身が運営するブログのアフィリエイト収益
・シナリオ作成に携わったYouTubeの再生回数

数字を積極的に取り入れることで、より具体的に自身の実力やスキルを証明できます。

一目で理解できるよう表現を工夫する

ポートフォリオは、表や囲み枠などを活用して、一目で見やすくまとめるのがポイントです。

採用担当者は1つの案件で多ければ数十~100人以上のWebライターを審査する場合もあります。案件に100人のライターの応募があった場合、1人2分で審査したとしても200分、3時間以上かかる計算です。

1人のライターの選考に長い時間は掛けられないため、長文でダラダラと書かれたポートフォリオは、きちんと読んでもらえない可能性があります。

ポートフォリオを見やすくするツールの例

・テーブル(表)
・リスト表示(箇条書き)
・囲み枠
・太字・マーカーによる強調

著作権の取り扱いに注意する

ポートフォリオを作成する際は、著作権の取り扱いに十分注意しましょう。著作権を侵害する内容のページを作成してインターネット上で公開した場合、信頼をなくすだけでなく、処罰される可能性もあります。

注意すべきポイント

・クライアントの承諾を得ていない記事は実績として公開しない
・他サイトの文章をコピペしない
・文章を引用する際は引用元を明記する
・フリー素材以外の画像・イラストを無断使用しない

初心者ライターの場合、そのつもりはなくても無意識に参考サイトの文章をまねてしまうことがあります。記事を作成したら、公開前にツールでコピペチェックを行うのがおすすめです。

虚偽の情報を記載しない

実績や公開できる記事が少なかったとしても、ポートフォリオに虚偽の情報や盛った実績を載せるのはNGです。契約後に虚偽の記載がバレた場合、ライターとしての信頼を失うだけでなく、トラブルに発展する可能性もあります。

Webライターにポートフォリオは必須!自分の強みをアピールしよう

Webライターがスムーズに仕事を獲得するために、ポートフォリオの作成は必須です。まだポートフォリオを持っていない方は、WordPressなどのツールを使ってぜひ自分のポートフォリオを作ってみてください。

2022年3月5日フリーランスWebライター,ポートフォリオ

Posted by YUKI